- Toshiaki Komatsu
- 更新日|2009/12/10
なぜヘッドハンターは信用できないのか~講演議事録~
なぜヘッドハンターは信頼できないのか?
人材ビジネスの現状を知り、転職活動を成功させよう
講師: 小松 俊明 (リクルーターズ株式会社 代表)
世の中には、役に立つヘッドハンターもいれば、役に立たないヘッドハンターがいます。皆さんの中には、運悪く後者にあたり、本来得られるはずのサービスの1割か2割程度しかメリットを得られていない方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。それは非常に残念なことですが、そうしたことが起きてしまう背景についてご説明したいと思います。
まず経験の浅いヘッドハンターは、求人企業側に軸足を置いて活動し、結果として求職者に対してサービスが悪くなる傾向があります。そんな彼らの多くも、実際は企業の人事担当者との関係がうまく築けていないことも多いのです。たとえば、求人票に記載されていること以上の情報を引き出せなかったり、最終局面で条件面について求職者の方に有利な交渉ができなかったりします。ヘッドハンターの中には書類選考の進捗についてすら、まともに求人企業に尋ねることができない人もいるくらいです。
本来ヘッドハンターにとって、求人企業と転職活動をする方の双方が重要なクライアントです。そしてサービスには、両者の間にあるギャップを埋め、よりよいマッチングを実現することが期待されています。しかしどちらかのいいなりになり、うまくバランスをとって双方の利害調整を有効にできなくなったことによって、コンサルタントとしての仕事ができていないヘッドハンターが数多くいるのが現状です。
現在、ほとんどのヘッドハンターたちが「成約した人の年収の○○%」(通常は30%)という成果報酬型の契約を結んで仕事をしています。よって効率とボリュームをこなすことを目標にする人が出てくるわけです。とくに、若い年齢層の現場で働く人材をターゲットにした採用活動の場合、その傾向は顕著になります。
また、ヘッドハンターは大きく2つのタイプに分類できます。まずは、50代以上のベテランで、元人事部長など、人事ビジネスにかかわって20年以上のキャリアを持つ人たち。もう一方は、40歳くらいまでで、営業の仕事からヘッドハンターに転向した人たち。バックグラウンドが違いますから、人材紹介という仕事に対する意識の持ち方も異なるわけです。
ヘッドハンターは、1ヵ月に1~2人の転職が決められれば各社でも上位の評価を受けるでしょう。人事と信頼関係を築けている企業が、1ヵ月あたり5社あれば月に1~2件は決めることができるのではないでしょうか。それにもかかわらず、『うちには膨大な数の求人案件がある』と胸を張る人材紹介会社もありますが、その案件数を何人のヘッドハンターで担当しているのか、また、どの程度コミットしている企業からきた案件なのか、そこまで注意して見る必要があるでしょう。
どんなに優秀な人であっても、転職活動をする際は、1人の転職活動者として、ヘッドハンターとうまくお付き合いしていただければと思います。
デキるヘッドハンターであれば、お会いする前からメールで求人案件について詳しく情報を伝え、さらに案件に合わせて、「職務経歴書の書き直し」について、具体的にディレクションを出すものです。もし皆さんが遭遇したヘッドハンターが、そうしたアドバイスをしてくれないとしたら、それはヘッドハンターが力不足であるか、もしくはサボっていると判断していいでしょう。
さてヘッドハンターが求人案件を紹介してきた場合、次のような質問をしてみてはどうでしょうか。
- この案件に応募するのは、あなたが知る限り私は何人目なのか
- なぜこれまで、この案件は決まらなかったのか
- 過去にNGになった人の理由は何であったか? 企業が求めるスペックは途中で変わったということはないか
- 過去に二次面接に進んだ人はいるか、どうして一次面接を通ったのか
これらは本来であれば、案件を紹介する際に、ヘッドハンターから説明するべきことです。ただし、情報収集は採用プロセスが進む過程で増えていくものでもありますから、転職活動中の方は、力不足のヘッドハンターをすぐに見切りをつけないほうが得策です。確かに経験不足のヘッドハンターは少なくないのですが、皆さんがうまくヘッドハンターを動かして、自分にとって有益な情報を集めることも、現実問題として必要なのです。
そして、いくら優秀な人材でも、待っているだけではだめです。自ら動き、積極的にヘッドハンターとコミュニケーションを深めることをお勧めします。(完)
- Toshiaki Komatsu
- 更新日|2009/12/03
幕張メッセで就活セミナー
12月1日、幕張メッセでマイナビの合同会社説明会がありました。そこで就活生向けのセミナーがあり、
学生を応援する話を指摘ました。大学3年生というのはまだかなりあどけなく、ビジネス社会の話をする
にはまだちょっと幼い感じですが、参加者は一生懸命メモをとってくれていました。
頑張れ、就活生!氷河期とか言われても、めげないこと!