*本記事は、求人サイト「ビズリーチ」が取材。一部加筆修正のうえ、以下にご提供しています
外資系メーカーで役員を務めていたAさん(40代男性)は、この厳しいご時世の中、サプライチェーン本部長に内定しました。Aさんは長く製造業の世界にいらしたため、これまでも複数のヘッドハンターと付き合い、情報収集や応募などを続けていました。
Aさん: 私は外資系のメーカーで製造部門の担当役員をしておりました。2008年に起きたリーマンショックによる世界同時不況の影響は前職も例外ではなく、近い将来、私の担当ポジションが無くなる可能性があると感じました。50代を目前に控えた今、これまでの経験や今後のキャリアを考えると、40代のうちに転職を行っておくべきであると判断し、転職活動を開始しました。
Aさん: 私は外資系での経験が長いため、転職先は外資系を中心に考えていました。2009年の年明けから情報収集を開始し、まずは人材紹介会社が集約されている人材バンク系の転職サイトにいくつか登録をしました。数社から連絡があったものの、求人情報や人材紹介会社の質の面からマッチするものはなかなか見つからず、それほど活用はできませんでした。
春過ぎに会社に退職の意思を伝えてからは本格的に活動を開始し、外資系を中心とした人材紹介会社6~7社程度にコンタクトを取りました。そのうち半分はいわゆるエグゼクティブサーチファームで、半分は通常の人材紹介会社です。いろいろご相談はしていたものの、市況の悪さから私の希望職位に合う求人はそもそも数が殆ど無く、紹介いただける数は少ない状況でした。また、せっかくご紹介いただいても書類選考で落ちるということが続き、進め方の見直しが必要であると感じました。
Aさん: 実は、最初のうちは楽観視していまして、どの会社にも同じ職務経歴書を提出していたのです。しかし2社、3社と続けるうちに、このやり方ではまずいということに気づきました。そこで、求人毎に内容を研究した上で、個別に内容を充実させる方針に切り替えました。特に、アピールポイント、アチーブメント、自分の経験がどう生きるかの3点は求人に合わせながら盛り込むようにしました。
書類選考は人事担当者が行うことが多いですから、企業や求人の内容を研究した上で、彼らに刺さる言葉を書くことがポイントになります。また、アチーブメントは単に「○○を達成した」と書くのではなく、「仕掛りを○%削減した」その為に「具体的には○○を実施した」といったように、必ず数値化+プロセスを組み合わせで書くようにしていました。少々手間はかかりますが、結局はこの方法が一番の近道になったと思っています。
Aさん: リクルーターズの小松さんから案件の紹介メールがありました。返事をする前にプロフィールを拝見したところ、非常に立派で信頼できる方とお見受けして、お会いしたいと返信をいたしました。お話を伺うと、その案件は私の数十年の経験がまさにピッタリと当てはまる内容でした。受ける意思を伝えると、小松さんはすぐに書類選考及び面接を調整してくださり、翌週に面接を受けることになりました。
最初の面接では、人事担当者や役員の方など、3人の方と1対1の面接を行いました。実は事前に小松さんからキーマンを教えていただいており、心づもりを持って臨めたことが心の余裕につながったと思っています。
次の面接では日本法人の社長と、その後は本社やアジア・パシフィックの外国人と1対1の面接を行いました。外国人との面接は英語面接です。日本語を話せる方もいたらしいのですが、あえて試されたのだと思います(笑)。最後の2回は電話による面接でしたが、対策の甲斐があってなんとか乗り切ることができました。
日本法人の社長がフットワークよく動いてくださり、本社の方がたまたま来日していた際に面接をセッティングいただいたことも、スピード内定に至った一つのポイントだと思っています。しかし、8人との面談はやはり多かったと感じています。この間、リクルーターズの小松さんは土日・夜中も構わず電話やメールで対応してくださり、また面接時の注意点のご教示等ご支援をいただきました。プロフェッショナルに仕事をしてくださったことに、本当に感謝しています。
Aさん: 私が取り組んだ中で、重要だと思うポイントをお話します。
1つ目は、職務経歴書を個別に企業に合わせて作成したこと。面接は職務経歴書を基に、足りない点を質問する形で行われます。ですから、自分がその企業にとってふさわしい人材であることを示すために、職務経歴書上でその会社に求めるスキルや経験を中心に書くようにしていました。
2つ目は、自分のWeak Point(弱み)とStrong Point(強み)をきちんと整理したこと。特にWeak Pointについては、どのように伝えればマイナスにならないかを考えて回答を作りました。私の場合、「今後のキャリアで開発が必要なポイントは○○で、それが身につけば強みに変わる」と言うようにしていました。
3つ目は、過去の経験をまとめる過程で、自分のスキルや経験が相手の会社にどのように生きるかを徹底的に考えたこと。職歴が長くなるとスキルや経験が多岐に渡りますから、企業を研究した上で、どのポイントを訴求すべきかを戦略的に選択する必要があると思います。
4つ目は、想定問答集を英語で作成したこと。お風呂や運転中などに考え、頭の中で考えたものをテキストに落としていました。面接で聞かれたことのうち、想定問答集によって2/3ぐらいはカバーできたと思っています。想定問答集は、世の中に転がっている情報を集めてつなげるのではなく、自分の言葉で作ることが重要です。暗記して臨むと、忘れてしまった時に慌ててしまうことになります。
5つ目は、面接する相手によって、自分から質問する内容を変えていたこと。最後に「何か質問はありますか」と聞かれますので、その時のために個別に質問を用意しておきました。たとえば生産の現場を見ている人であれば生産体制や品質について、人事であれば従業員満足への取り組みについて、本社の方であればグローバル戦略について聞くといった具合です。
6つ目は、英語面接対策として常に英語に接していたこと。外資系を受ける方は、必ず英語が必要になると思います。1~2ヶ月も英語に接しない状況が続くとリスニングが難しくなり、面接で焦りにつながります。私は車や電車での移動中は常に英語のテープを聞いて、耳を英語に慣れさせておくようにしました。
企業の研究をしっかり行うことは大前提として、このように対策を一つ一つきちんと行ったことが成功の要因になったと思っています。
Aさん: 転職活動において最も大切なことは、悲観的にならず信念を持ち続けることです。書類選考落ちが続くとつい悲観的になってしまいがちですが、落ち込むのではなく「何故落ちたのか」を客観的に見ることが大切です。私も最初は書類選考で落ちることが続きましたが、その経験と反省があってこそ、今回の内定につながったと思っています。
また、転職活動は対策も非常に重要ですので、私の話で参考になる部分があれば取り組んでみてはいかがでしょうか。転職に成功した友人がいれば、想定問答集をもらってもいいかもしれません。ただし、先程も申し上げたように、自分の言葉に置き換えることだけは忘れないでください。妥協をせずに続ければ、必ず道は開かれます。是非頑張ってください!
小松: 今回のポジションは製造部門のトップとして、生産の現場をまとめながら、経営陣と現場の橋渡しする役割が求められます。メーカーの中では非常に重要で、経験が求められるポジションです。社内ではふさわしい人材がおらず困っているとの依頼を受け、人材探しをお受けさせていただくことになりました。そうした中で、経験とスキルが一致するAさんをスカウトしました。他にも数名の方が候補に上がっている状況ではありましたが、Aさんの職務経歴書は大変素晴らしく、最初から注目しました。「Aさんよりよい方でなければ今後は面談しない」とクライアントの人事部長から言われるほどでした。
小松: 私の役割は、企業から必要な情報を引き出して的確に伝えると共に、会社がどのような人材を求め、どのような点に注目しているのかをアドバイスしながらAさんをサポートすることでした。この点、私はヘッドハンターとしての役割を100%果たせたと自負しています。
Aさんは非常に立派な経験とスキルをお持ちでありながら、プライドが邪魔せずに謙虚さと素直さを兼ね備えている、とても成熟した紳士でした。
最初の面談では自分自身のことを包み隠さずお話くださり、私のアドバイスも素直に受け止めてくださいました。また、製造部門の専門家として的を射た質問をいつも投げていただき、質問によって私も求人に対する理解が深まったという面があります。
メールや電話のレスポンスも早く、パートナーとして、共に一つの目標に向かって取り組めているという実感がありました。人間として尊敬できる方であり、「絶対に成功する」と心から信じていました。転職に成功したポイントは、このようなAさんの人間性も非常に大きいと思います。
小松: 転職活動をする際は是非、「自分自身を客観的に見る視点」を常に持っていただきたいと思っています。ヘッドハンターには、あなた自身を客観視するための手伝いを依頼するのです。そして、紹介のあった求人を手当たり次第に受けるのではなく、まずは応募を決断する前に、求人を紹介してくれたヘッドハンターに情報収集のリクエストをしてみてください。
もし情報が不十分であり、かつヘッドハンターのサービスが悪いようであれば、そのヘッドハンターを通した応募ではなく、自分が信頼できるヘッドハンターを通して応募することをお勧めします。
良いヘッドハンターとの出会いが転職活動の成功を左右しますので、是非、手間をかけても複数のヘッドハンターと知り合い、ご自身の大切な転職活動を成功に導いてください。皆さんの成功を陰ながら応援しています。
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