景気がよくて採用熱が高いときは、フィーを一律35%にひきあげたり、求人件数がなくなってくると極端にダンピングするという。インフルエンザが流行して誰もが病院に駆け込むようになると診療代を値上げして患者から大量にお金を巻き上げ、誰も病院にいかなくなると、一気にサービスの安売りをはじめて、通常料金で商売しているほかの病院の商売をかく乱するようなものだ。そんなことが今、人材紹介業界では起きているという。
相手の弱みにつけこんだ商売をする人の論理というのは、「商売なんて多かれ少なかれ、弱みにつけこむもの」「競争に勝つためには、手法がプロフェッショナルでなくても、もっといえばやり方が節操なくても、えげつなくても勝ちは勝ち」ということなのだろうか。
数ヶ月前まで30-35%だったフィーを、10-15%でやりますという背景には、個人の営業マンの先走った判断ではなくて、会社としての経営者レベルの判断、そうした販売手法へのコミットメントがあるにちがいない。成功報酬が当たり前の人材紹介サービスの場合、30%だろうが、10%だろうが、決まらなければ売上げはゼロである。ゼロよりは10%でもマシ、それによって値下げに追随しない競合先を一蹴できるという考えをもって、こうした徹底的な値下げを業界の大手までがしているとすれば、少なくてもその節操ない戦略は、求人企業にも軽く見透かされているに違いない。
付加価値が少ないサービスの世界で起きているフィーのダンピングの話には違いない。そうであっても、求人企業の採用熱が戻ってきた頃に、今、10%のフィーで仕事をするといった人材紹介会社に対し、求人企業はフィーの簡単な値上げを許してはならないのではないだろうか。
人材紹介サービスのフィーの相場は30%であり、これが高いか低いかについては、いろいろな意見があるだろう。採用の難易度、そしてその採用が持つ重要度によって、一概にフィーの高低を論じれないと思うが、少なくても、プロの世界では、それがどんな種類の仕事であっても「安かろう、悪かろう」の法則が成り立つものだ。
今、人材コンサルタントもサバイバルのために正念場を迎えている。値下げしたって、サービスはよくならないのであって、人材コンサルタントは、ますます自分の腕を磨き、見識を高めていく必要が増していると思う。
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